在来工法の工場

目次

設計やデザインで自由度の高さを追求できる、鉄骨造の在来工法による工場の特徴と価格や工期などを紹介します。

在来工法による鉄骨造工場の特徴

鉄筋コンクリート造よりも費用と工期の節約に

在来工法による鉄骨造の工場は、柱や梁に鉄骨を使って構造体を構成するもの。耐震性能や耐火性能といった面では鉄筋コンクリート造にかないませんが、鉄骨造の方が費用と工期の節約になるのと、建物全体の重量が軽めになるといったメリットがあります。

デザインや性能などをとことん追求できる

在来工法の工場建築はマイホームに例えると注文住宅のようなもの。デザインや設計が自由なのはもとより、鉄骨造のデフォルトではスペック的に物足りない耐火性能や防音性能といった面で納得のいく仕様に仕上げることができます。

法定耐用年数はトータルの費用対効果で見る

鉄骨造の工場だと法定耐用年数は31年。鉄筋コンクリート造だと38年で、木造だと15年となります。

建物の寿命としては、システム建築だと鉄骨造と同等、プレハブだと20年超といったところ。メンテナンスも含めたトータルの費用対効果で建築方法を比較検討しましょう。

在来工法の工場の価格

  • 11.7m×18m×5m(210.6(㎡))の在来工法(鉄骨造)
    15,795,000円
  • 18m×30.6m×5m(894.24(㎡))の在来工法(鉄骨造)
    67,750,000円
  • 30.6m×60.3m×5m(1845.18(㎡))の在来工法(鉄骨造)
    184,500,000円

在来工法による工場建築で鉄骨造とした場合、鉄筋コンクリート造よりは費用を抑えられるものの、オーダーメイドとなる分、設計段階からかなりのコストがかかります。

同等仕様でも規格化したシステム建築なら費用は2/3程度になる場合も。さらに性能的には劣りますが、プレハブやテントだとより安価になります。

システム建築工場の工期

在来工法だと最低でも工期は半年以上かかります。システム建築なら2.5か月~、テントやプレハブだと製品次第ですが1~3か月での完工も可能です。

システム建築工場が導入されている現場

製造・販売業界

工場と店舗やショールーム、事務所などが一体化している施設や、狭小地に多層階の施設を建てる場合など、独自の設計で在来工法を選択するケースが見られます。

オーダーメイドが必要となる工場なら在来工法

設計やデザイン、設備などの諸条件でオーダーメイドが必要となる工場の場合は、在来工法が有力な選択肢となるでしょう。

一方、費用や工期はかさんでしまうため、要件を満たせるならシステム建築やプレハブなどの方がリーズナブルに工場建築できます。

工場建築は大きな設備投資でもあります。メリットとデメリット両面を加味して、複数の工法を比較検討してから判断しましょう。

CHECK
システム建築メーカーは
レイアウト要件から選ぶ!

当メディアは、工場建設を効率よく行いたいと考えている製造関連企業に向けて、工場建築に実績のあるシステム建築メーカーの情報を掲載しています。

つくりたい工場のレイアウト要件から探せるシステム建築メーカー3選を厳選して紹介していますので、システム建築メーカー選びの参考としてぜひご覧ください。

           
レイアウト要件から選ぶ、
システム建築メーカー3選

システム建築での工場建設では、レイアウト設計が作業効率や運営に大きな影響を与えます。
柱の位置調整や広さ、衛生区画など、工場特有の要件を満たすためには、設計対応力があり、柔軟な対応ができるメーカー選びが不可欠です。ここでは、特定のレイアウト要件に対応できるシステム建築メーカー3社を厳選し、各社の特徴と強みを詳しく解説します。

アイコン組み立て・加工が5工程以上の
製造ラインが必要な工場なら
日鉄エンジニアリング
日鉄エンジニアリングのHPキャプチャ画像
引用元:日鉄エンジニアリング公式HP(https://www.eng-steelstructures.com/sp/case/factory/case_19/)

複数の製造ラインが分岐・合流・交差するレイアウト設計や振動・騒音対策など設備条件に応じた間取りに対応。
自社開発の基礎・鉄骨を活用し、システム建築の費用感はそのままに加工工場が求める自由度の高い設計を実現

具体的にはこんな工場に対応
  • 自動車部品製造工場
  • 精密機械加工工場
アイコン長尺材や鉄骨
移動や保管が必要な工場なら
横河システム建築
横河システム建築のHPキャプチャ画像
引用元:横河システム建築公式HP(https://www.yokogawa-yess.co.jp/archives/production/7819)

クレーンやフォークリフトの動線を妨げず、鉄骨や長尺材などの加工・運搬をスムーズに行える。
最大60m級の無柱空間を実現する構造により、大型資材の保管スペースも十分に確保できる。

具体的にはこんな工場に対応
  • 建築資材工場
  • 鉄骨加工工場
アイコン衛生基準を満たすための
ゾーニングが必要な工場なら
大和リース
大和リースのHPキャプチャ画像
引用元:大和リース公式HP(https://www.daiwalease.co.jp/works/prefab/25151)

食品・飲料などの製造環境に求められるゾーニングや空調設計、衛生区画の分離に対応。
設計段階からHACCP認証取得を見据えた仕様提案に加え、専門コンサルタントによる運営支援も受けられる。

具体的にはこんな工場に対応
  • 食品関連工場
  • 飲料製造工場

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