建築物としてはかなり安価に設置できるテント工場の特徴と価格や工期などを紹介します。
テント工場は鉄骨の骨組みにシートを張る建築物です。倉庫として使用されるのが一般的ですが、工場として使用することも可能。シンプルな建築物となるので、当然設置費用としては他の建築方法より安価になります。
ただし、精密機器の製造工場のように、シビアな環境が求められる施設には向きません。用途は限定的といえるでしょう。
テントの特性で、太陽光が差し込みやすいことも特徴です。室内が明るいため、昼間は電気がいらないほど。電気代の節約になるので、ランニングコストの削減にも役立ちます。ただし、室温も上がりやすいので、夏場に作業する場合はエアコンが必須となるでしょう。
テント生地は素材による違いはありますが、10年程度で張り替える必要があります。耐久性の面では他の工法に軍配が上がるものの、イニシャルコストの安さが魅力。その強みを最大限に発揮するのは、短期間での使用です。期間が決まっている場合や、事業計画が変更になる可能性がある場合に適しています。
11.7m×18m×5m(210.6m2)のテント工場
- 4,786,000円
18m×30.6m×5m(894.24m2)のテント工場
- 17,884,000円
30.6m×60.3m×5m(1845.18m2)のテント工場
- 建築不可能
テント工場は鉄骨を組み上げてシートを張るというシンプルな構造なので価格はもっとも安くなります。
もっとも高くなるのが在来工法で、次にシステム建築、プレハブの順番です。
テント工場は施工の工程もシンプルなので、2ヵ月ほどという短期間で完成します。
他の工法と比べてもかなりの工期短縮が期待できるので、生産性を極力落とさずに済むでしょう。
一定レベルの耐候性を確保しつつ、太陽光の透光性が必要となるような施設ではテント工場の特性が役立ちます。魚介類の養殖施設のように、生物の育成環境には合うのでしょう。
設置及び撤去の手軽さがテント工場の一番のメリットですが、他にも透光性や耐薬品性など独自の特性にマッチする場合、有効な選択肢となります。
一方、倉庫や荷捌きなどの用途ならまだしも、工場としては強度や耐久性などの問題もあり、用途は限定的になってしまいます。
工場建築は大きな設備投資でもあります。メリットとデメリット両面を加味して、複数の工法を比較検討してから判断しましょう。
当サイトでは、他の工法の特徴や施工事例も紹介しているので、ぜひともご覧ください。