日鉄エンジニアリング(旧:新日鉄住金エンジニアリング)は、北海道から九州まで幅広く営業所を展開しているシステム建築メーカーです。もちろん、全国対応が可能。このページでは、50年以上選ばれ続けている背景や、自由度の高い設計を可能にする理由、システム建築の詳細についても調査しています。システム建築メーカー選びの参考にしてください。
日鉄エンジニアリングは、システム建築の商品として「スタンパッケージ」を開発・販売しており、累計1万棟以上(※)の実績をもっています。自社開発の基礎構造と鉄骨を採用することで、建物の大きさ・高さ・柱間隔といった仕様を顧客の要望に応じて柔軟に設計できます。
また、振動や騒音への対策を施した設計、複数の製造ラインが交差する複雑なレイアウトにも対応可能。柔軟性を保ちながらも、建物を構成する部材や設計プロセスを統一し、施工の効率化とコスト削減を実現。耐久性も担保しながら、短工期・低価格な建築サービスの提供を可能にしています。
当メディアは、工場建設を効率よく行いたいと考えている製造関連企業に向けて、工場建築に実績のあるシステム建築メーカーの情報を掲載しています。
つくりたい工場のレイアウト要件から探せるシステム建築メーカー3選を厳選して紹介していますので、システム建築メーカー選びの参考としてぜひご覧ください。
日鉄エンジニアリングが提供するシステム建築は、気密性や耐久性だけでなく、複雑なレイアウト設計が求められる工場に向いています。
すべての部材を指定工場で生産し、厳密かつ安定した品質管理体制を整えているのが特徴。新日鐵時代から蓄積してきた鉄への知見を基盤に、敷地条件に応じた基礎設計や、鋼材重量を最適化した構造設計も自社で対応。建築全体の合理性とコスト効率を高い水準で両立しています。
システム建築パッケージとして主力製品である「スタンパッケージ」は、完成度の高い標準化技術により複雑な生産ラインや特殊なレイアウトにも対応可能。在来工法に近い設計の自由度があるため、多品種生産や工程変更の多い工場においても要件に合った設計ができます。特に、工程設計の柔軟性が重視される自動車部品製造工場や精密機械加工工場に適した商品と言えます。
1974年にエンジニアリング事業部を発足した日鉄エンジニアリングは、50年以上(※)もの歴史がある企業です。これまで工場、倉庫、物流センター、事務所や店舗などの施工を数多く手掛けてきた実績があります。
長年にわたり構築してきた協力会社とのネットワークを活用し、全国に展開する品質管理基準を満たした専属工場で高品質な標準建材を生産。材料の安定調達と製造の効率化により、ハイクオリティかつローコストなシステム建築を実現しています。
スタンパッケージは、建物の大きさから、高さ、柱間隔に至るまで、工場に求められるレイアウト設計や温度管理まで対応ができる商品です。製造ラインが複雑に交差する施設やゾーニングなどの要件にも対応できるため、多様な業種の工場、倉庫の建設ニーズに応えられます。
また、工場建設で必要となる遮音性や断熱性に優れた建材を使用し、騒音や温度環境に配慮した快適な作業空間づくりにも貢献。
建築生産プロセス全体を網羅した完成度の高い標準化技術により、在来工法と比較して設計期間や工期を大幅に短縮しながら、高品質な建築が提供できます。
日鉄エンジニアリングでは、生産ラインの交差や大型機器の導入にも対応できる空間設計を提供しています。
無駄のない柱配置やスパン構成を追求することで、使いやすく効率的な作業環境を実現。生産ラインの交差や大型機器を使用する工場においても、スムーズな作業導線を確保し、現場全体の生産性や安全性を向上させます。
また、使いやすさだけでなく拡張性を備えており、将来的なレイアウト変更にも柔軟に対応可能。長期的な建築コストの最適化にもつながるため、実用性と経済性の両面で高い価値を発揮します。
三重県鈴鹿市に建設された、スタンパッケージによる一般機械工場(チタン工場)の事例です。2階建てで室内も洗練されたデザインです。工場内は複数のゾーンで構成されたつくりとなっています。
総面積5,218(㎡)の機器製造工場は、日鉄エンジニアリングの大荷重にも対応した8の字形タイプの基礎システム構造(SPダブルパックFD/FP)で建てられています。ほかのシステム建築商品よりも大きな荷重に対応した直接基礎タイプで、大規模や2階建てにも利用可能です。建具には豊富なバリエーションから選べる「SPAサッシ・マンドア」を設置。窓は他に引違い窓や嵌め殺し窓、片開き窓などから必要に応じて選択できます。
日鉄エンジニアリングは、太陽光パネルや屋根面緑化といった環境配慮型商品の導入にあたり、補助金・助成制度の活用支援や都市効果計算などの手続きをサポートしています。これにより、初期コストの抑制や法制度対応の簡素化が図れ、導入のハードルを下げることが可能です。
物流施設の建設においては、屋上への太陽光発電設備の設置に加え、地中熱ヒートポンプやデシカント空調といった高効率な設備を導入(※)。これにより、施設全体のCO₂排出量を実質ゼロとする設計・施工を実現しています。環境認証取得やESG対応を重視する企業にとって、企業価値向上にも直結する取り組みです。
また屋根面緑化は、夏場に60度近くまで上昇する屋根表面温度を30度前後に抑える効果があり、建物内部の温度上昇を防ぐことで空調負荷を軽減。結果として、光熱費の削減や従業員の作業環境改善にもつながります。
日鉄エンジニアリングのシステム建築「スタンパッケージ」では、標準外装材のカラーバリエーションに加え、素材感・パネルの配置・ライン構成を組み合わせることで、多様な外観デザインに対応しています。単なる色選びではなく、建築物の用途やブランドイメージ、周辺環境との調和を考慮した設計が可能です。
日本エンジニアリングカラーデザインの監修のもと、色彩計画には「イメージスケール」を活用。例えば、活気ある物流施設、落ち着きのある製造工場、清潔感が求められる食品工場など、用途ごとの印象を可視化し、最適な外観を検討できます。
これにより、企業の印象を高めるとともに、地域との調和、利用者や従業員にとっての快適性も向上します。
日鉄エンジニアリングでは、物流施設向けに短工期・高耐震・高品質を兼ね備えた「NSスタンロジ」という商品を展開しています。45年以上の実績を持つシステム建築技術をもとに開発されたこの商品は、高い安全性と機能性を確保しながら、在来工法に比べて大幅なコストダウンを実現。
さらに、耐震性能を高める独自のブレース構造や鉄骨フレームの最適化により、大規模施設においても高い安全性と安定性を備えた構造体を提供しています。震災時の倒壊リスクを抑え、施設内の商品や設備の被害を最小限にとどめる構造設計が可能なため、事業継続性や保管機能の維持にも優れています。
これらの技術や考え方は工場建設にも応用可能で、生産ラインに合わせた大空間の確保や、さまざまな業種・用途に対応できる柔軟な建築を可能にします。
工場建設では、レイアウトの設計が作業効率に大きな影響を与えます。
当メディアでは、つくりたい工場のレイアウト要件にマッチしたシステム建築メーカー3社を厳選して紹介していますので、システム建築メーカーの検討材料としてぜひご覧ください。
日鉄エンジニアリングの屋根システムで使用されている屋根材は全部で7種類。強度や断熱性、止水性や耐火性など、目的に合わせて使用する屋根材を選べます。
外壁システムで用意されている外壁パネルは全部で8種類。耐火性や断熱性、施工スピードなど、要望に合わせて使用する外壁パネルを選べます。
充実の検具システムも日鉄エンジニアリングの魅力。窓やサッシ、シャッターやドアのほか、採光・換気設備も用意されています。
構造システムは全6種類。軽量化、コストダウン、短工期を可能にする先進的な構造システムが揃っています。
日鉄エンジニアリングが採用する建材は、いずれも国土交通大臣認定の不燃材料・耐火構造として認可を取得済みです。
以下は代表的な材料とその認定番号です。防火地域や準防火地域、火気を扱う製造施設においても、法的要件を確実に満たしながら高い安全性を確保できます。
材料分類 | 認定番号 |
---|---|
不燃材料 | NM-8697 |
不燃材料 | NM-1196 |
不燃材料 | NM-8604 |
不燃材料 | NM-1610 |
構造部材分類 | 認定番号 |
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耐火構造(30) | FP030RF-0271 |
耐火構造(30) | FP030RF-0253 |
耐火構造(30) | FP030RF-0137 |
耐火構造(30) | FP030RF-9222 |
日鉄エンジニアリングの商品に興味があったら、ぜひ相談してみましょう。問い合わせは公式サイトの「お問い合わせフォーム」から可能。日鉄エンジニアリングの営業担当者が折り返してくれます。
問い合わせフォームにて建物を建てたい旨を伝えると、日鉄エンジニアリングの営業担当と施工店担当者が、決められた日程に訪問します。
どんな建物を建てたいか、建築からどんなことを実現したいのか、現状の課題など、気になることは何でも相談するとよいでしょう。
依頼主からヒアリングした相談内容やプラン内容に基づき、設計システムにて基本設計を行います。
NSVENUSシステムを併用し、計画図面と概略見積を短時間で提出できます。基本図面と見積金額に両社が合意できた段階で、契約・発注に向けた社内手続きを進めるための「内示書」を発行します。
さらなる打ち合わせを重ね、依頼主の要望を具体的に盛り込みながら、設計図や詳細図を作成していきます。仕様の変更などによる、工事金額の増減変更などの計画の変更も行います。
建物の構造設計業務は日鉄エンジニアリングが担当します。官庁との各種競技や確認申請業務は、施工店が実施します。
施工店にて詳細見積書を作成し、最終的な工事金額について打ち合わせをします。依頼主が合意すると、工事請負契約書(または注文書・請書)を発行し契約します。
工事の施工は、施工店が責任を持って進めます。
施工の部材は日鉄エンジニアリングが提供する部材を用います。工事の日程に合わせて、指定工場で生産されます。
工程通りに施工を進め、予定期日までに建物を竣工させ、各種検査に合格すれば、依頼主へ建物が引き渡されます。
当メディアは、工場建設を効率よく行いたいと考えている製造関連企業に向けて、工場建築に実績のあるシステム建築メーカーの情報を掲載しています。
つくりたい工場のレイアウト要件から探せるシステム建築メーカー3選を厳選して紹介していますので、システム建築メーカー選びの参考としてぜひご覧ください。
企業名 | 日鉄エンジニアリング株式会社 |
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本社所在地 | 東京都品川区大崎1-5-1大崎センタービル |
創設年 | 1974年 |
営業日 | 要問合せ |
受付時間 | 要問合せ |
システム建築での工場建設では、レイアウト設計が作業効率や運営に大きな影響を与えます。
柱の位置調整や広さ、衛生区画など、工場特有の要件を満たすためには、設計対応力があり、柔軟な対応ができるメーカー選びが不可欠です。ここでは、特定のレイアウト要件に対応できるシステム建築メーカー3社を厳選し、各社の特徴と強みを詳しく解説します。
複数の製造ラインが分岐・合流・交差するレイアウト設計や振動・騒音対策など設備条件に応じた間取りに対応。
自社開発の基礎・鉄骨を活用し、システム建築の費用感はそのままに加工工場が求める自由度の高い設計を実現。
クレーンやフォークリフトの動線を妨げず、鉄骨や長尺材などの加工・運搬をスムーズに行える。
最大60m級の無柱空間を実現する構造により、大型資材の保管スペースも十分に確保できる。
食品・飲料などの製造環境に求められるゾーニングや空調設計、衛生区画の分離に対応。
設計段階からHACCP認証取得を見据えた仕様提案に加え、専門コンサルタントによる運営支援も受けられる。