大型店舗が比較的安価かつ短期で建てられる、システム建築による店舗の特徴と価格や工期などを紹介します。
システム建築とは、部材と工程がシステム化された建築方法。小型店舗であればプレハブ工法も選択肢となりますが、大型店舗を建てる場合、選択肢はシステム建築か在来工法の二択となります。そしてこの二択で比較検討するなら、全工程をコンピュータで自動化できるシステム建築の方が安価かつ短期間での店舗開業が可能となります。
安価で短工期でも、建材や工法の選択次第で建築物の寿命は30年前後となります。これは在来工法とも引けをとらないレベルで、コストパフォーマンスの高さにつながります。
デザインのオリジナリティや特殊な設計を必要とする店舗だと、やはり在来工法を選択することになります。規格化されたシステム建築はどうしても個性には欠ける面があるので、こだわりと合理性のトレードオフになるわけです。しかし最近では、システム建築でも外観や設計の自由度が高い商品が出てきています。
以下はシステム建築の価格例です。倉庫・工場の場合の価格ですが、目安として紹介します。
11.7m×18m×5m(210.6m2)のシステム建築倉庫
- 13,556,000円
18m×30.6m×5m(894.24m2)のシステム建築倉庫
- 33,666,000円
30.6m×60.3m×5m(1845.18m2)のシステム建築倉庫
- 65,389,000円
同等規模の店舗を建てる場合、システム建築なら在来工法の2/3程度の価格で収まります。耐震性や耐久性は同程度のスペックで、デザインや設計にあまり独自性を求めないなら、システム建築がおすすめです。
設計段階も含めた工期全体で比較すると、システム建築は在来工法の3/1程度で完工するケースもあります。在来工法だとオーダーメイドとなる分、設計にも時間がかかりますし、工期も長めになるのが必然。
なお、規格化された工法という意味で、プレハブ工法でも事足りるなら、1か月程度での竣工も可能でしょう。
郊外の大型スーパーに代表されるように、面積が大きく屋内の柱を少なくしたい店舗では、システム建築の合理的特性がマッチします。屋上駐車場や冷凍設備、防火対策などにも対応可能です。
規格化された大規模な店舗を低コスト・短工期で開店させるにはシステム建築がおすすめ。チェーン展開する大店舗などにピッタリです。一方、ブランディングを重視して個性的な店舗を建てる場合や、小規模な店舗の場合は他の建築方法も検討したいところです。
店舗建築は大きな設備投資でもあります。メリットとデメリット両面を加味して、複数の工法を比較検討してから判断しましょう。
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